治療の成功率

女性の年齢が大きく関わる妊娠率

 不妊治療を始めるにあたって、病院選びはとても重要です。今はインターネットを利用して全国の病院の情報を簡単に調べる事が出来ますし、治療にかかる費用や検査、体外受精の成功率も病院のホームページで知ることが出来ます。

 

 体外受精の成功率、すなわち「妊娠率」は胚移植1回あたりの妊娠率と定義されています。治療を受けた全員が胚移植をするわけではないので、治療1回当たりの妊娠率はそれよりも低くなります。

 

 そして妊娠率や出産率は女性が高齢になるほど低下し、医療機関によってかなり格差があるので、病院選びがとても大切になります。

 

 通常の夫婦生活を送っている夫婦の妊娠率は15%程度(月経周期1回当たり)と思ったよりも低い数値です。一般に使われている妊娠率(よく当院の妊娠率として発表する数字)は全国平均で28%程度です。これは胚移植1回当たりの数値となります。

 

 そしてもっと大切な出産率と言うと、1年間の出産率は21%、1回の治療当たりでは15%となります。妊娠した人のうち出産するのは3分の2程度なのです。

 

 治療の成功率は女性の年齢によって大きく変わります。1回の治療当たりの妊娠率は平均して35%なのに対し、35歳を境にどんどん妊娠率が低下します。40歳では16%程度とかなり低い結果になっています。さらに加齢の影響が大きい流産率は上がるため、出産率が大きく下がってしまうのです。

 

 今通っている病院の妊娠率は、おそらく全国平均おりも高い数値を表しているかと思います。もちろん実績に嘘はありえませんが、治療成績だけでその病院を評価する事は出来ません。体外受精を受ける時は必ず成功率を尋ねましょう。全体の成績ではなく、年齢別の妊娠率・出産率のきちんとしたデータ確認してみて下さい。

 

 こう言った数値をすぐに示してくれる信頼できる病院を選びましょう。ちなみに私が通っていた病院は、聞かなくても「あなたの年齢は○%の確率で成功する」と教えてくれました。それくらい良い意味でも悪い意味でも、どの医師も不妊治療に前向きな病院で治療を受けたいものです。

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