不妊治療の流れ

具体的な不妊治療の流れ

 不妊治療を始める前にこちらでは、初診から治療の流れを簡単に説明します。不妊症の原因は見た目や体調だけではわかりません。原因も人それぞれですので、問診や検査によってわかります。

 

 女性は生理のリズムによって受けられる検査が違うので、1周期ではすべて受けられません。無理のないスケジュールで負担にならないように通院しましょう。

 

 検査によって原因がわかれば、年齢的にも余裕がない場合はすぐに高度医療へ進む事もありえます。でも、どこまでの治療が必要なのか、よく考えてパートナーとも相談の上治療をすすめましょう。男性の場合は血液検査と精子の検査のみです。


不妊治療の流れ記事一覧

不妊治療で行う検査

 不妊治療の第一歩は検査です。女性の場合、生理の周期に合わせてたくさんの検査が行われます。そこで不妊の原因をつきとめ治療のスケジュールを決めます。女性編 受診時期 生理中■ホルモン検査採血してホルモンの状態や卵巣の機能などを調べます。■超音波検査卵巣に卵胞がどれだけあるか、大きさや卵巣機能が正常かどうかなどを超音波で調べます。整理中の検査なので、ホルモン検査と同時に行う方がほとんどです。受診時期 生理後〜排卵日直前■子宮卵管造影子宮や卵管に異常がないか調べます。造影剤を子宮内に注入して、腹腔内での造影剤の流れをX線で撮影します。痛みを伴う場合もありますが不妊治療には欠かせない検査です。この検査...
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タイミング療法

 まずは夫婦の負担が少ない「タイミング療法」から始まる不妊治療が基本です。血液検査等で問題もなく、女性の年齢もまだゆとりがあると考えられる場合は、タイミング指導を勧められることがほとんどです。 まずは超音波で卵胞の育ち具合をチェックして、排卵日を特定します。その時期に合わせて夫婦生活を持つと言う方法です。一般に卵の寿命は12〜14時間。精子は女性の体内で、1〜2日受精能力があると言われています。基礎体温表の一番低い日の2〜3日前から、体温上昇の翌日までが、妊娠する可能性があると言う事になります。これだけで妊娠に至るご夫婦が結構多いと思います。 基礎体温表をつけてみても、生理周期が安定している方...
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タイミング療法A

 タイミング療法とは基礎体温や超音波検査で排卵日を特定し性交するタイミングを持つのですが、これがかなり男性にとってはプレッシャーとなっているのです。 「この日だから」「今夜だから」と決められてしまっては、その日に限って性欲がわかなかったり、途中で萎えてしまったり…カレンダーに排卵日の予定が書かれているだけでも、家に帰りたくなくなる等、男性の方がナーバスです。 しかし、このタイミング療法は不妊治療の中でも、妊娠する確率がかなり高い治療です。何よりもお金もそれほどかかりません。人工授精では2〜3万円、体外受精となると最低30万円は必要です。そして、このタイミング療法は1万程度です。 年齢的にも余裕...
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人工授精(AIH)

 人工授精(AIH)とは簡単に言うと精子を採取して子宮に直接注入することです。通常の性交だと膣の奥の方に射精されますが、そこから子宮や卵管の奥まで精子が自力で動いてたどり着かなくては受精に至りません。そこで人工授精では採取した元気な精子を直接子宮の奥までカテーテルで注入します。 その後は卵管まで精子が自力で動くことになるのです。精子の運動率や低かったり数が少ない場合は卵管までたどりつきにくいので、人工授精で精子と卵子が出会う手助けをしてくれるのです。 精子を注入するのは排卵日なので、人工授精でも正確な排卵日を特定します。基礎体温表で排卵日をチェックして、生理中に血液検査でホルモンの値を調べ、卵...
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体外受精(IVF)胚移植(ET)

 卵子を体から取り出し採取した精子と出会わせ培養した後に受精した胚を体に戻す事を体外受精と言います。卵子はしっかりと成熟したものを採る必要があるので、受精を行う前に注射や薬で卵巣を刺激します。 体外受精(IVFとも言います)の場合は事前に通院や検査が多くなります。妊娠率もタイミング療法や人工授精に比べ高いので、なかなかうまくいかなかったご夫婦や年齢が高い場合に勧められます。自然周期法で卵巣を刺激せず、ごく自然な形での排卵した卵子を取り出す病院も多いです。しかし、大体の方は薬を飲み注射を打って卵巣を刺激して採卵となるかと思います。処方する薬や注射はその人の体質によって違うので、しっかり検査をした...
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顕微授精(ICSI)

 人工授精で受精が難しい場合は体外受精となりますが、残念ながら体外受精でも受精に至らなかった場合は顕微授精(ICSI)となる事があります。 顕微授精とは卵子に精子1匹が直接注入される方法です。採卵までは体外受精と同じ流れですすんでいきます。男性側に問題がある場合や、卵子の状態が良くない場合、また採卵した当日に精子の数が少ない等の理由で顕微授精に切り替えることもあります。 顕微受精について採卵する前に必ず医師が「もし精子や卵子の状態が良くないと判断されたら、顕微授精になっても大丈夫ですか?」と言うようなことを確認するはずです・・・私もそうでした。体外受精よりもさらに顕微授精の方が費用もかかります...
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胚盤胞移植

 通常の体外受精では、採卵後2〜3日の4〜8分割しているを移植します。胚盤胞移植とは受精卵を5〜6日間培養、200〜300細胞まで分割した「胚盤胞」まで育ててから移植する方法です。 子宮内環境があまりよくない為に、せっかく良質な胚を移植してもなかなか妊娠に至らない人に向いています。 そして胚盤胞移植は、初期胚を移植するよりもより自然妊娠に近いタイミングでの移植となります。体外受精において、採卵した日を「排卵」と見なして移植の日も決定します。なので、初期胚よりも胚盤胞の方が子宮の環境が整っている為、より着床しやすい事になります。 初期胚を移植してもなかなかうまくいかない場合は胚盤胞移植を次の選択...
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アシストハッチング(AHA)

 アシストハッチングとは胚移植の際に、より着床しやすくする手助けをするものです。胚には透明の膜があり、それが破れて着床に至ります。 透明の膜が硬かったり厚かったりすると、膜を破るのに時間がかかり子宮内膜に入っていくタイミングもずれてしまいます。せっかく体外受精に向けて子宮内膜も準備をしていたのに、膜が破れていないと着床できません。なので、子宮へ戻す前に少し傷をつけてあげるのです。 年齢の高い方や、長期間凍結していた胚を戻す場合等に適応されます。もちろんオプションです・・・私は一番最初以外は毎回アシストハッチングを行っていました。 透明の膜に傷をつけるなんて言うと少し不安に思いますが、赤ちゃんの...
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そもそも妊娠とは

 不妊治療の前に、そもそも妊娠するためには大事な4つのポイントがあります。もちろんそんなの知っていると思いますが、念のため(笑) その大事なポイントとは @射精 A排卵 B受精 C着床 です。 当たり前ですが、このプロセス1つでも欠けてしまうと赤ちゃんは出来ません。 男性は最初だけ「@射精」が主な役割でそれ以降は女性側の役割です。 受精させるには、きちんと射精された精子が子宮から卵管へと向かい、卵管で卵巣から排卵される卵子を待たなければなりません。十分な量の精液の中に十分な数の精子がいて、元気に動きまわっている事が重要です。 ただ精子の寿命は約3日間。その3日間で二つ目のポイント「A排卵」が起...
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卵巣過剰刺激症候群(OHSS)

 卵巣が刺激されて、卵巣が腫れてしまい腹水などの症状が出る事を卵巣過剰刺激症候群と言います。 不妊治療では、排卵誘発剤を注射する事がほとんどだと思いますが、その際に過剰に卵胞が刺激を受けて卵巣過剰刺激症候群になってしまう事が多いです。hMG-hCG療法で発生しやすく、クロミッドなど経口剤ではあまり発生しません。 多嚢胞性卵巣症候群気味の方が、hMG-hCG療法で卵巣を刺激すると、卵巣過剰刺激症候群になりやすいため注意が必要です。 排卵誘発時に卵胞が卵巣に20個以上あると卵巣過剰刺激症候群を疑います。また血中エストロゲンの値が異常に高い時も卵巣過剰刺激症候群が疑われます。 症状はお腹の張りが一番...
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