子宮外妊娠

せっかく妊娠したのに、着床したのは子宮じゃなかった

 子宮外妊娠はその名の通り子宮以外の場所で赤ちゃんが出てきてしまう事を言います。

 

 普通は卵巣から卵子が生まれ、卵管で精子と出会い受精します。その受精卵は細胞分裂をしつつ成長しながら卵管を通り、赤ちゃんのベッドである子宮にたどり着き着床するのです。そして子宮内膜にズイズイ潜り込んでいきます。

 

 それなのに子宮外妊娠は子宮内膜ではなく卵管内やその他の場所に着床してしまうのです。

 

 子宮外妊娠を経験したほとんどの人は卵管内だと思いますが、時々卵巣や子宮頚管の人もいたり腹腔内の人もいます。

 

 しかしこの子宮外妊娠、最初の頃は普通の妊娠と変わらず妊娠検査薬も陽性に反応します。でも子宮ではないので受精卵自体の限界が訪れ流産してしまうのです。

 

 人によっては卵管が破裂してしまったり、手術が必要になったりします。最近は妊婦検診のエコー等で早期に診断できるようになって来ました。

 

 私の友人は子宮外妊娠を経験しています。朝突然お腹が痛くて起き上がれなくなり病院へ行ったところ、卵管が破裂する直前だったそうです。腹腔内には血液が溜まり、すぐ手術となりました。産科への入院だったためとても辛く、早めに退院してきたと涙ながらに話してくれました。

 

 ではどうしたら子宮外妊娠を予防できるのでしょうか。予防はかなり難しいかと思いますが、卵管に炎症があったり、卵管周囲に癒着がある人は注意をしたほうが良いでしょう。

 

 また子宮内膜症やクラミジア感染症から生じた卵管周囲の炎症にも気をつけましょう。

 

 妊娠6〜7週の段階でエコーで胎のうが確認できない場合は、子宮外妊娠の疑いが強いです。そして一度子宮外妊娠をしてしまうと、繰り返す傾向があるそうです。

 

 子宮外妊娠の治療は薬物治療と手術がありますが、開腹手術だけではなく、負担の少ない腹腔鏡手術も増えてきています。妊娠するのに大切な卵管も状態によっては残す事も出来ますので、医師とよく相談した方が良いでしょう。

 

 ちなみに子宮外妊娠した私の友人ですが、数年後に顕微授精でめでたく女の子を出産しました。妊娠できないわけではないので、子宮外妊娠を経験しえても、希望を持って下さいね(^^)

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