不妊治療費のやりくり・・・
不妊治療費は何故高いのでしょうか?答えは簡単です。「保険が適用されない」からです。
不妊治療費の平均年間総額は、おそらく50万位は軽くいくのではないでしょうか?治療内容にもよりますが、なかには100万円以上かかっている人もいるのです。
経済的な理由で治療を断念しようと考える事もあります。私もそうです。諦めたくないけど、迷う気持ちは当然誰でもあるのです。
不妊治療費が高いのは、患者さんが治療費の全額を負担する「自費診療」が基本だからです。病院からもらう領収書を見ると、やたら自費診療欄の点数が高いのがすぐにわかります(笑)
風邪で内科に受診した時は、健康保険制度で保険適用と認められていて、患者さんはその一部分を負担しています。ところが、不妊治療ではホルモン異常や子宮・卵管機能障害など、いわゆる一般不妊治療には保険適用される検査などもあるのですが、人工授精や体外受精、顕微時受精などは保険適用は認められていないのです。
保険適用か適用外かを指導するのは、厚生労働省です。
排卵障害が認められて、タイミング療法や人工授精の時に排卵誘発剤を使った治療を行う場合には、超音波検査や薬剤に対して保険が適用されます。「こうした治療に保険を適用してはならない」と言う指導がないからです。
一方で、「体外受精を目的とした超音波検査や排卵誘発剤、血液検査には保険を適用してはならない」と言う指導があり、採卵や移植などに行う全ての検査や薬剤が保険適用外とされて、自費診療となるのです。
厚生労働省からの指導により違うので、各施設が独自に決定した診療費用を患者さんが全額負担する事になります。
おもな検査の費用の目安
超音波検査
子宮・卵管・卵巣などに異常がないか、卵巣嚢腫や子宮筋腫などの病気の診断
○月1回保険適用 1590円程度
タイミング法や人工授精での排卵のタイミングを決める
○保険適用外 1500〜2000円程度
タイミング法や人工授精で排卵障害と診断されて、排卵誘発剤を保険で使用
○月3回まで保険適用 1590円程度
体外受精
○保険適用外 1500円〜2000円
フーナーテスト
子宮頚管粘液と精子の相性を調べる検査。排卵期に性交を行い、数時間以内に子宮頚管粘液の中の精子の様子を顕微鏡で観察する
○保険適用 720円
精液検査
不妊の原因が男性にないか、精子の数や運動量を調べる
顕微鏡目視
○保険適用 680円
コンピューターでより詳細に解析するSQA-V検査
○保険適用外 4000円〜25000円程度
子宮卵管造影検査
卵管の通過性を調べる為に、造影剤を使ってX線検査を行う保険費用が非常に低く設定されているため、自費診療の施設もある。
○保険適用 2790円
子宮鏡検査
子宮口から内視鏡を挿入してモニターで観察する検査。ポリープ切除など可能。
検査目的
○保険適用外 4万〜15万円 ※病名があれば保険適用
手術
○保険適用 5000〜2万円
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