多嚢胞性卵巣症候群

卵胞はたくさんあるのに

 多嚢胞性卵巣症候群とは、成熟卵胞になる前に卵胞の発育が止まり、卵巣の中に排卵しない嚢胞がたくさんできる病気です。通常は月経開始時には卵巣内に5ミリ程度の卵胞が数個あります。排卵前には卵胞の成長を助けようとして、脳から卵胞刺激ホルモン(FSH)が分泌されます。これに一番早く反応した卵胞がまず成長を始めます。

 

 そしてこの卵胞は卵胞ホルモン(エストロゲン)と言うホルモンを自ら分泌するようになり、FSHを抑制する働きがあるので、他の卵胞の発育を抑えて変性させてしまうのです。そうする事によって、一番最初の卵胞は視床下部から下垂体、そして卵巣と言うホルモン分泌の関係を上手に保ってくれます。そして排卵に向けて元気に成長していくのです。と言う事は、卵胞は一つが望ましいのです。たくさん卵胞があると個々に栄養を奪い合い、質の良い卵胞が育ちません。

 

 多嚢胞性卵巣とは卵胞がたくさん存在しているのに卵胞が大きくならずに排卵しない事がある疾患です。排卵障害が起きているため、やはり妊娠出来なくなります。多嚢胞性卵巣症候群は、超音波検査やホルモン負荷テストで診断されます。治療には排卵誘発剤が使われます。誘発剤の投与法や投与する量はケースバイケースです。超音波検査で確認してはいますが、ときにはたくさんの卵胞が一気に発育する過剰反応が見られることもあります。

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