精子の質

数で勝負と思われがちな精子も質がやっぱり重要

 1回の受精に対して卵子は一つ、精子は数億物数が必要となります。なぜかと言うと、子宮頚管を通り抜け、子宮を抜け、更には卵管までたどり着かなければならないからです。

 

 卵管で待つ卵子までたどり着けるのは、たった週百匹。卵管の卵子に来るまでに、粘液に絡み付いて動けなくなる精子もいます。まさに弱肉強食!受精に至るまでには、そんなドラマがあるのです(^^)

 

 数で勝負!と思われがちな精子でも、やっぱり精子の質はとても重要です。

 

 精子は人の細胞の中で一番小さい細胞で、それなのに子孫を残す為の重要な役割を担っています。

 

 精子はあれば良いのではなくて、あるべき精子でなければならないのです。

 

 人工授精は自然妊娠とあまり変わりませんし、体外受精でも、受精は卵子と精子の力です。

 

 でも、顕微授精は違います。人の目で元気な精子を選び出し受精に導くのです。それなのになかなか妊娠に結びつかなかったり、受精率が低い場合は、その精子の質の機能検査をする事があります。高倍率の顕微鏡や電子顕微鏡での検査や、特殊な液に入れて生存確認をしたり…と方法は様々です。

 

 そこまでしても、質の良いものかどうかは残念ながらわからないのが現状です。

 

 精子には、活性酸素や遺伝子を守る機構や意見しが損傷を受けても修復する機能がないと言われています。そのためなのか、数が多く作られるのでは?と考えられているのです。

 

 妊娠するのに精子の大きな役割は、半分の遺伝子を届ける事です。自然妊娠では、元気の無い精子は卵子までたどり着けずに脱落していきます。不妊治療では、その自然淘汰が出来ない為に、洗浄し濃縮して元気な精子のみを回収します。

 

 もともと元気な精子が少ない、精子を作る機能に問題のあるケースの場合は、ひとつひとつの静止の質の見極めが重要になってきます。精子の数も多く、バラつきが多いことなども精子の質を問う事を難しくしていて、精子の研究もなかなか進みません。今現在、通説となっている事も実証されていない事も多くあり、まだまだ研究が必要な分野でもあります。

ART(スイムアップ法)

 

 ARTスイムアップ法とは、精液の上に液体を入れて、泳ぎあがってきた運動性のある精子を回収する方法です。

 

ART(密度勾配法)

 

 ART密度勾配法とは、密度の違う駅に精液を入れて、下に集まった運動性のある精子を回収する方法です。

 

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