男性不妊,原因,検査

男性不妊の代表的な原因

不妊症といえば女性ばかりが取り上げられますが、今は原因の半分は男性と言われています。ただその事実を知っている、実感している人はあまりにも少なく、病名も男性を傷つけてしまうような、ストレートな病名ばかりです。

 

無精子症
 精液の中に精子がない状態を言います。精子があってもその通路がふさがっている閉塞性と精子そのものが作られていない状態の非閉塞性と二つに分類されます。精子の通り道が塞がる閉塞性の原因は様々で、先天的なものから、ソケイヘルニアの手術いよる後遺症等があります。

 

 治療方法で代表的なのが「精路再建術」です。精管の塞がっている所をカットしてつなぎ直します。うまくいけば女性側に問題がなければ自然妊娠に至る人もたくさんいます。また精巣から直接精子を採取して体外受精も可能です。

 

 逆に非閉塞性の場合は自然妊娠は難しいと言われています。原因はこちらも様々で、停留精巣(お腹に精巣がある)や高熱を出して精巣の機能が低下してしまう場合もあります。

 

 

乏精子症
 精子の数が決定的に少ない状態を言い、精子の濃度や運動率奇形率等で総合的に判断されます。女性が不妊治療中に受けるフーナーテストでこれを指摘される事も多くあります。主な原因は精索静脈瘤が上げられます。

 

 精索静脈瘤とは精巣の静脈の血液が逆流してこぶのようなものが出来た状態です。手術で治療も可能で、男性不妊に対して最も一般的に行われている治療と言われています。薬物での治療は難しく、人工授精や体外受精も困難なので、最初から顕微授精をする事が多いです。

 

精子無力症
 簡単に言うと元気な精子が少ない状態の事をいい、精液検査で前進する精子が軽度の場合で50%未満、高速で直進する精子が20%未満だと精子無力症と診断されます。原因は乏精子症と重なり、高熱や停留精巣があげられます。治療法も決定的なものがなく、妊娠には人工授精や体外受精・顕微授精を用います。自然妊娠する方もいますが、ほとんど奇跡的なものだと思われます。

原因関連ページ

検査
男性にとって、不妊検査の為に病院へ行くのはとても腰が重く、行くのを躊躇う方がほとんどだと思います。まずはこちらで簡単に検査の流れを説明し、参考になればと思います。
Micro-TESEとは
Micro-TESEとは精巣の中に少しでも精子が作られている場合がるので、精巣の中を開けて顕微鏡で探しだす検査です。
円形精子細胞で妊娠可能
非閉塞性無精子症の方に朗報です。精子の前の段階「円形精子細胞」を精巣内から採取して顕微授精した結果無事赤ちゃんが産まれたと言う報告がありました!第三者精子提供に頼らず、もしかしたら妊娠できるかもしれません♪
勃起障害(ED)射精障害
勃起障害(ED)や射精障害も男性不妊の原因となります。性交障害の治療は女性側の協力が必要不可欠ですで、スムーズに性交が行える環境作りがとても大切です。
全国の男性不妊専門医(泌尿器科医)
精液検査でわかる事は精液の量、精子の数、運動する精子の数などです。男性でも赤ちゃんが欲しいと思うのは当然のコトです。精液検査の結果に関わらず一度は泌尿器科を受診してみるのも良いでしょう。
熱い湯とタイトパンツ
精巣は熱に弱い臓器です。温まった状態が長く続くと精液の質が低くなり不妊症の原因となります。
喫煙のリスク
タバコを吸う人と吸わない人と比べると精子の量が少なく運動率も下がり奇形率も高まる事がわかっています。妊娠を意識し、早く子供が欲しいと思うのであれば、まずはタバコをやめる事です。それだけでも不妊治療を始める第一歩となります。
リコピンと精子の運動率の関係
トマトの赤い成分リコピンは効酸化作用に優れ、生活習慣病の予防になると言われています。そのリコピンを摂取する事で精子に改善が見られるかもしれないとも言われています。
男性不妊を扱っている病院
ご夫婦で治療に臨む事は大切です。夫婦一緒に受診できるクリニックであれば、不妊治療もスムーズに行えます。
精子の質
卵子が1つなのに対して、精子は数億を言う数が1回の受精に対して必要です。数で勝負の精子と思われがちですが、もちろん質も大事です。しかし、数が多くバラつきが多いので質を問うのは難しいのが現状です。
男性自身の抗精子抗体
自分の体が自分の精子を異物として捉えてしまう抗精子抗体。女性が男性の精子に対して持つだけではなく、自分自身に持ってしまうことがあります。
男性不妊の漢方薬
女性不妊だけではなく、男性不妊にも漢方薬は使われます。費用は保険診療外だと一日分で500円〜2000円となり高額です。
低ゴナドトロピン性性腺機能低下症(MHH)
低ゴナドトロピン性性腺機能低下症(MHH)とは、発症数は少なく全体の約2%ですが、男性不妊の原因と言われています。低ゴナドトロピン性性腺機能低下症(MHH)だと診断されても、妊娠する希望はあります。
クラインフェルター症候群
染色体の性は受精の瞬間に決まります。中には異常なケースもあり、クラインフェルター症候群はX染色体が一つ以上多いことで生じます。
精粗細胞
精粗細胞は細胞分裂する事で同じ細胞を作り出す事が出来るので、なくなることはありません。
夫婦で協力しあう
奥様の不妊治療に協力したくない!とかたくなに思っている旦那様はそんなにいないとは思いますが、なんとなくそこまでしなくても子供はいらないと躊躇っている人もいると思います。でも、夫婦が協力し合い、ともに支えあう事がとても大切です。
射精することができる
妊娠する為に最初のポイントとなるのは射精です。自然妊娠にしても、不妊治療にしても、射精をして精子を確保する事から妊娠出来ません。射精をするには体の中では実に細やかな事が無駄なく起こっています。そのメカニズムについて説明します。
男性不妊の相談が激増
最近、男性不妊の相談件数が激増していると産経新聞に出ていました。
皮膚細胞を使って精子の前駆体を作る
先日、実際に精子の数が少ない男性の皮膚組織から精子の前駆体を作ることに成功しました。

このページの先頭へ戻る